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We go our way as always.
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l
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s いつも乗る電車がやってきたときのような、ほんの一瞬ドキドキするけど、
そして、息を吸ったり吐いたりの延長線上に君が見えている。 悔しいけど、今はまだ当たり前に、正当な存在として。
「烈兄ちゃんッ。」
「うん、居残り。赤点なんだって。」 でも今日は少しだけ特別。
雲に隠されていた夕陽が沈んですぐの街を歩くと、こそばゆいほど当たり前が並んでいる。
「やっぱり豪には高校生やるの、無理なんじゃない?」 「上手くいかないこともあるよ。本番は。」
そして、こうやって今当然そこにあるべき物として享受している色々が
「…」 「どうかした?」
そのうちどれも当然ではなくなるのを
「…豪が隣にいないとなんか変な感じ。」
「そう、かな。」
毎日肌で感じている。
「なんていうか…胸ん中がグルグルして、ちょっと物足りない感じ。居てもうるさいだけなんだけどねー。」
それはまるで今日の白い曇天のように怠い、というと大袈裟すぎる。 だけど、チクチクした不思議な物がこっそりと潜んでいて、でも滑らかで。
「烈兄ちゃんとは違っ」 いつも通りではない、今日は少し特別な日。
「…ン、」 「本当に大違い。」
「…そういうんじゃ、ないの。」
「烈兄ちゃんも、側にいなきゃ嫌だよ?」 昨日とも1年前とも大きく変化のない道を歩く。
いつもは3人。 今日は2人。
「ありがとう。」
十分過ぎるほど解っている。 いつも乗る電車がやってきたときのような、ほんの一瞬ドキドキは、いつもがいつもでなくなったとき、
「明日の帰りにでも言ってやるんだから。勉強しなさい!って。」 「ねえ、ジュンちゃん。」 「なに?」
いつもと違う二人の距離。
雲が流れる。 雲が流れる。 雲が流れる。
ねえ、豪のこと、
「何でもない。」 「えー。変なの。」
悲しいぐらい平常通りの空気を大きく吸って吐くと溜め息に似ている。
「何でもない。」
今はまだ、息を吸ったり吐いたりの延長線上に君が見えている。
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高校生になって豪をなんとなく意識してるんだけど自分のその気持ちになかなか気付かないジュンちゃんと、 中学生でも良かったかな。 |
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