夏夢(かむ)


 

ならばどうして忘れられないのだと、風に問うのは愚問だろうか。

 

 

 

 

あれは、暑い盛りの一晩の、夢のようだと比喩をする。

 

どれだけ地を駆ければ、空も飛べるのかと思う。

じりじりと蝉の鳴く声で夏の一部を感じた。

空は、一種の興奮で息が詰るかのような錯覚を覚えるぐらい、空色を貫き通し、青かった。

 

どれだけ地を駆ければ空も飛べるのかと。

風の固まりに体がぶつかり、目が痛いから立ち止まる。

悩んでみたけど答えは出ない。

蝉の羽音が揺れるだけ。

 

夏の匂いを抱撫して、ぼくは大きく大地を蹴った。

 

 

あれはきっと、一晩の夢だったに違いない。

 

 

 

 

 

 


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三太郎様へ355(三GOGO!)番感謝文。 ありがとうございました!